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兵庫県川西市の税理士です。税務、経理、節税、法人設立、相続対策等、お気軽にご相談下さい。

Q&A 消費税関係

Q4-7.
税抜経理をしていますが、課税売上割合が95%未満である場合に生じる、仕入税額控除が出来ない仮払消費税はどのように処理すればいいですか?
A.
税抜経理方式を採用し、かつ、その課税期間中の課税売上高が5億円超又は課税売上割合(注1)が95%未満である場合には、その課税期間の仕入控除税額は、課税売上げに対応する部分だけの金額となりますので、控除対象外消費税額等(仕入税額控除ができない仮払消費税の額)が生じることになります。 この控除対象外消費税額等は、資産に係るものである場合とそれ以外の場合によって、それぞれ次の方法によって処理します

(注1) 課税売上割合=その課税期間の税抜課税売上高÷その課税期間の税抜総売上高

1.資産に係る場合

資産に係る控除対象外消費税額等は、次のいずれかの方法によって、損金の額又は必要経費に算入します。

(1) その資産の取得価額に算入し、それ以後の事業年度又は年分において償却費として損金の額又は必要経費に算入します。

(2) 次のいずれかに該当する場合には、法人税法上は、損金経理を要件としてその事業年度の損金の額に算入し、また、所得税法上は、全額をその年分の必要経費に算入します。

@ その事業年度又は年分の課税売上割合が80%以上であること。
A 棚卸資産に係る控除対象外消費税額等であること。
B 一の資産に係る控除対象外消費税額等が20万円未満であること。

(3) 上記に該当しない場合には、「繰延消費税額等」として資産計上し、次の方法によって損金の額又は必要経費に算入します。

@ 法人税

[繰延消費税額等÷60×その事業年度の月数]の範囲内で、その法人が損金経理した金額を損金の額に算入します。 なお、その資産を取得した事業年度においては、上記によって計算した金額の2分の1に相当する金額の範囲内で、その法人が損金経理した金額を損金の額に算入します。

A 所得税

[繰延消費税額等÷60×その年の業務を行っていた期間の月数]を必要経費に算入します。 なお、その資産を取得した年分においては、上記によって計算した金額の2分の1に相当する金額を必要経費に算入します。

2.資産以外に係る場合

次の方法によって損金の額又は必要経費に算入します。

(1) 法人税

全額をその事業年度の損金の額に算入します。  
ただし、交際費に係る控除対象外消費税額等は、交際費として損金不算入額を計算します。

(2) 所得税

全額をその年分の必要経費に算入します。
      

(法令139の4)


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