兵庫県川西市の税理士 島田税理士事務所 税務・経理・資産運用のよろず相談所 

改正税法要旨

平成23年度税制改正 法人税

1.雇用促進税制
 青色申告法人が、平成23年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する各事業年度において、当期末の雇用者の数が前期末の雇用者の数に比して5人以上(中小事業者等については2人以上)及び10%以上増加していることにつき証明されるなど一定の場合に該当するときは、20万円に基準雇用者数を乗じて計算した金額の特別税額控除ができることとされました。ただし、当期の法人税額の10%(中小企業者等については20%)相当額が限度とされています。(措法42の12)

2.環境関連投資促進税制
 青色申告法人が、平成23年4月1日から平成26年3月31日までの間に、エネルギー環境負荷低減推進設備等の取得等をして、その取得等の日から1年以内に事業の用に供した場合には、その事業の用に供した事業年度において、そのエネルギー環境負荷低減推進設備等の取得価額の30%相当額の特別償却(中小企業者等については、7%相当額の特別税額控除との選択適用)が出来るここととされました。ただし、特別税額控除については、当期の法人税額の20%相当額を限度とし、控除限度超過額については1年間の繰り越しが出来ることとされました。(措法42も5の2) 
エネルギー環境負荷低減推進設備等
  @エネルギーの有効な利用の促進に著しく資する設備等
     太陽光発電設備 バイオマス利用設備 電気自動車 等
  A建物等に係るエネルギーの使用の合理化に著しく資する設備
     高断熱窓設備 高効率空気調和設備 高効率証明 等

3.中小企業者等の法人税率の特例の延長
 中小企業者等の法人税率の特例(800万円以下の所得に対する軽減税率18%))について、その適用期限が平成24年3月31日までの間に終了する各事業年度まで延長されました。

4.棚卸資産の切離し低下法の廃止
 棚卸し資産の評価について、低価法のうち切り離し低価法が廃止されました(法令28)。これにより、翌期の処理は洗替え方式のみとされます。

5.仮決算をした場合の中間申告書の提出に係る見直し
 仮決算をした場合の中間申告書は、@中間申告予定額が前期基準額(前事業年度の確定法人税額の6/12)を超える場合及びA前期基準額が10万円以下である場合には、提出できないこととされました。(法72@)

6.清算中法人等の株式等に係る評価損の損金不算入
 内国法人がその内国法人との間に完全支配関係がある他の内国法人で次に掲げるものの株式又は出資を有する場合における株式又は出資については、評価損を損金算入しないこととされました(法33D、令68の3)。
@ 清算中の内国法人
A 解散(合併による解散を除く)をする事が見込まれる内国法人
B 内国法人でその内国法人との間に完全支配関係がある他の内国法人との間で適格合併を行うことが見込まれるもの

7.複数の大法人の100%子法人等に対する中小企業向け特例措置の適用の見直し
 完全支配関係がある複数の大法人に発行済株式等の全部を保有されている法人についても下記の中小企業向け特例措置が適用されないこととされました。
@ 軽減税率
A 特定同族会社の特別税率の不適用
B 貸倒引当金の法定繰入率
C 交際費等の損金不算入制度における定額控除制度
D 欠損金の繰戻しによる還付制度

8.税率の変更
 平成24年4月1日以後開始する事業年度から下記のとおり法人税率が変更されました。
中小法人
(資本金1億円以下)
中小法人以外の法人
普通法人
年800万円以下 22% → 19%
※(18% → 15%)
30% → 25.5%
年800万円超 30% → 25.5%
公益法人等
協同組合等及び
特定の医療法人
年800万円以下 22% → 19% ※(18% → 15%)
年800万円超 22% → 19%
(所得金額が年10億超の部分 26% → 22%) 
※( )の軽減税率は以下の期間について適用されます。
18%・・・平成21年4月1日から平成24年3月31日の間に終了する事業年度
      平成24年4月1日前に開始同日以後に終了する事業年度
15%・・・平成24年4月1日から平成27年3月31日の間に開始する事業年度

9.復興特別法人税の開始
 各事業年度の基準法人税額の10%が復興法人特別税として課されます。
※平成24年4月1日から平成27年3月31日までに開始する事業年度において適用されます。

10.欠損金の繰越控除の限度額設定
 繰越控除をする事業年度のその繰越控除前の所得の金額の100分の80相当額が繰越控除の限度額になります。ただし中小法人等(資本金額1億円以下の普通法人)は今までどおり全額控除されます。また、繰越控除の期間が9年(現行7年)に延長されます(中小法人等も含まれます)。
※控除限度額は平成23年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。
※繰越期間は平成20年4月1日以後に終了した事業年度において生じた欠損金について適用されます。

11.200%定率法適用開始
 平成24年4月1日以降取得分の固定資産から、定率法による減価償却が、従来の250%定率法(定額法の2.5倍の償却率)から200%定率法(定額法の2倍の償却率)に変更されます。
 ただし、平成24年4月1日より前の開始事業年度で平成24年4月1日以後終了事業年度において取得したものは、平成24年4月1日以後の取得であっても250%定率法による償却限度額の計算ができることとされています。

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